『図書館戦争』 浜名孝行
公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律「メディア良化法」が成立施行された架空の日本を舞台に、不当な検閲から図書館を守るために組織された図書隊に所属する隊員達の日常を描いたテレビアニメです。有川浩氏の小説『図書館戦争』をアニメ化したものです。(2008年放送)
■ストーリー
1989年、公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律「メディア良化法」が成立施行され、この法律を根拠に司法省の下部組織として「メディア良化委員会」が発足する。メディア良化委員会はあらゆるメディアを検閲する権限を持ち、抵抗するものには武力の使用も認められる。メディア良化委員会の検閲に対し、図書館は「知る権利」を守るために既存の図書館法を改定し、「図書館の自由法」を成立させる。1999年、メディア良化委員会に同調する政治結社が日野市図書館を襲撃する事件、通称「日野の悪夢」が起こる。この事件では12名が死亡し、図書館の蔵書が一冊を残して焼失してしまう。2004年、図書館は図書館の自由法を根拠に図書館を防衛する組織、「図書隊」を設立する。メディア良化委員会と図書隊は武力衝突することになるが、超法規的解釈によって第三者の財産、生命を犯さない限り司法が介入することは無く、両者の対立は激化していく。
2019年、笠原郁は高校生のときにメディア良化委員会の検閲から助けてくれた図書隊員に憧れ、大学卒業後に図書隊に入隊する。笠原は卓越した運動能力と情熱を買われて防衛部図書特殊部隊に配属されるが、部隊の上官、堂本篤と何かと対立する。しかし笹原はある日、堂本が自分を助けてくれた図書隊員だと知る。
■表現の自由とラブコメ
図書館の自由が侵されるとき、
われわれは団結して、あくまで自由を守る。
この世界の日本は表現の自由が規制されています。それは生易しいものではなく、メディア良化委員会によって有害だと判断されたものは流通停止や放送停止、削除命令などが実力をもって行われます。それに対して表現の自由を守る側である図書館は武装し、実力をもってメディア良化委員会の行動を阻止します。両者の衝突は激しい銃撃戦を伴うもので、日本国内で公的機関同士がおおっぴらに武力衝突するといった状況になっています。そのような世界観のなかで、笠原と堂本のラブコメが繰り広げられます。
笹原は本を守る情熱と運動能力は抜きん出ているものの、図書館業務のミスや直情的な行動でいつも堂本に厳しい叱責をうけ、時には泣いて、時には反発する毎日。しかし笹原は図書隊員としての経験を積み、同僚と交流していくなかで、いかに堂本が自分のことを考えてくれているかを理解していきます。そしてある日、堂本が自分が憧れていた図書隊員だったことを知ってからは、堂本にどう接したらいいのかわからなくなり、堂本も笠原の態度の変化に戸惑います。その後、笹原と堂本は互いに意識しあう仲となっていきます。
世界観を見るとシリアスな内容なのかと思いますが、実際に観てみると、肩肘はらずに楽しめるアニメです。メディア良化委員会と図書隊の武力衝突は、相手に対する牽制程度のものとして描かれているのか、銃撃戦なのにどこか平和でなんとも不思議な感じがしましたが、これは治安が維持された日本で継続している内戦自体が矛盾しているので無理もないのかもしれません。しかし、話の主軸は笠原の成長と笠原と堂本の関係で、これがよくできているのでそれほど気にはなりません。表現の自由について関心を持てて、素直に笑えて楽しめるアニメです。
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コメント
tkcさん、こんにちは♪
これ、アニメ化もされてたのですね。
この本は読みたいと思いながら未だ果たせずにいます。
あっ。でもラブコメなのですね。ちょっと思い描いていたのと違うかも。
アニメ化にあたって多少アレンジされてるのでしょうか。
でもこれも面白そうですね (#^.^#)
投稿: あばた | 2008年6月23日 (月) 20時44分
>>あばたさん
私はまだ原作を読んだことがないんですが、アニメの話の流れはある程度原作に忠実になっているようです。
笠原と堂本のラブコメを主軸に、表現の自由に関する話や、図書館内部の思想的対立に関する話、笠原の両親に関する話なんかが展開されます。
雰囲気はアニメというよりテレビドラマっぽいです。
今週で終わってしまうのが残念。
投稿: tkc | 2008年6月24日 (火) 20時32分